なぜ、PTAは昔のままなのか?
「幼稚園のPTAはホームページがあった」
「保育園はアプリでお手紙だったのに」
「なんで小学校のPTAは紙のお手紙なの?」
きっと、多くの人が同じような感想を持ったことがあると思います。
非効率な活動が踏襲されていたり、デジタル化が進まない理由は「歴代の役員が怠慢だったから」「ITが苦手な保護者が多かったから」ではありません。もっと根本的な、構造的な欠陥が存在しています。それは「PTAの名義で契約が結べない」という大きすぎる制約条件です。

決して、歴代のPTA役員がサボっていたわけではありません。
盲目的に前例踏襲をしていたわけでもありません。
効率的なやり方を模索し、壁にぶつかり、諦める。
各学校のPTAの歴史は、この試行錯誤の繰り返しだったはずです。
PTAと法律の話
PTAは法律的に「任意団体」にあたります。
株式会社やNPOのように「法人格」を持たないため、組織として社会的な信用がありません。
これが何を意味するのでしょうか?
ザックリ言えば「継続的なやり取りが生じる有料サービスを契約できない」ということです。

何の契約ができない?
PTAは任意団体のため、次のようなサービスが契約できません。
〇 携帯電話(スマホ)
〇 Wi-Fi
〇 クレジットカード
〇 サブスク
〇 ホームページ(ドメイン、サーバー)
etc…
「いや、うちのPTAは携帯電話あるよ」
「PTAのホームページもあるけど」
このような場合、それは「PTA専用に設けられた例外的なサービス(例:ビッグローブのPTAプラン)」を利用しているか、「保護者の個人名義で契約」しているかのいずれかに該当するはずです。
基本的には、有料のサービスで「これ、PTAと相性よさそう」「すごい効率化になるかも!」と閃いたとしても、それがスムーズに導入され、次の代にも自然に引き継がれていく… みたいなことはほぼ不可能だと考えておくのが健全です。
なぜ、個人名義じゃダメなの?
PTAの団体名義は無理でも、個人名義なら契約はできます。
こうなると、
「じゃあ、個人名義でもよくない?」
「お金は本部が出すから」
「立替えみたいなもんでしょ」
といった意見も出てきます。
しかし、「毎年、人が入れ替わる組織」において、個人名義の契約を引き継ぐような運用は、大きなリスクにも感じられるはずです。具体的には、次のような懸念や不満が生じてきます。
「もし、支払いが遅れたら?」
「信用情報に傷がついたら?」
「夏休み中も対応してくれるの?」
「悪用されない?」
「高額な請求が来たら?」
「余分に引き落としされてない?」
「次の担当もクレカの登録してくれる?」
「そもそも名義貸しって大丈夫なの?」
「個人情報は提供したくない」
etc…

これらは、実際のPTA活動の中でも出てきた懸念や不安の声です。
実際、引継ぎの段になって「私はこの書類を出したくないので、手続きはできません」と、アプリの契約が終了になってしまったケースもありました。
たとえ、現在の役員が1-2年をかけて作り上げた仕組みであっても、後任の1人が「NO」と言えば古い運用に逆戻りしてしまうリスク。この運用の脆弱性がPTAが抱える特有の課題だと感じています。
そして、こんなことを考えはじめると、「自分が名義人になってまで改革したくない」「やっぱり今まで通りの運用でいいや」という結論に至るのは、当然のことだと思います。
名義問題をクリアする
では、PTAのデジタル化は100%不可能な話なのか?
実は、そんなこともありません。
たとえば、無料のサービスをフル活用する方法。
・Google Sites(情報発信)
・LINEオープンチャット(全体連絡)
・Google Forms(立候補やアンケート)
・Gmail(個別の連絡)
・Googleドライブ(データの保管)

これらのツールだけを採用すれば、有料サービスのような「戸籍謄本・印鑑証明の提出」「クレジットカードの登録」といった引き継ぎの負担からは解放されるはずです。
紙のお手紙を減らす方法
多くのPTAにとって「Gmail」「Googleフォーム」は、すでに採用済のツールだと思います。一方、本気でペーパレス化を実現するには「情報の発信場所(ホームページやブログ)」と「更新通知(LINEやメール配信システム)」が不可欠です。
Googleサイトは「Googleフォームのような使い心地」で初心者にも扱いやすい仕様ですが、ゼロから配置を考えていく難しさが原因なのか。まったくと言っていいほど利用されていません。
この点、当サイトでは「PTAホームページのテンプレート」の試験的な配布を始めました。文字と画像を差し替えるだけで使えるカンタン設計なので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
まとめ
長くなってしまいましたが、本記事で伝えたかったことは2点だけ。
「PTAは任意団体。契約の主体になれない」
「個人名義の契約と支払方法で問題が生じやすい」
この意識が抜けていると、後になって「引継ぎができなかった」「古いやり方に戻すことになった」なんてことが起こる可能性も大いにあります。
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